「なぜかお金が貯まらない、もう無理…」とあきらめる前にチェックしたい項目5つ

「自分はお金が貯まらない!」と思って、あきらめている人はいませんか?

実は、自分が気づいていないことや、改善策があるケースも多々あります。「お金を貯められないから、もう自分は無理だ」とあきらめる前に、チェックしたい項目について、今回は5つお伝えしましょう。


「小さな買い物回数」が多すぎないか

「全然大きな買い物をしていないのに、貯まらない」と思うことはないでしょうか。

その場合、数千円や数万円の買い物はしていなかったとしても、実は数百円の小さな買い物をちょこちょこ積み重ねているケースがよくあります。

コンビニや自動販売機でちょっとしたお菓子やドリンク、嗜好品、そしてドラッグストアで見かけた、ヘアケアグッズ、化粧雑貨など…。数百円くらいなら「買い物をした感」を覚えないものですが、回数を重ねると、かなり大きくなります。例えば、500円の買い物を20回すれば、1万円ですよね。

そんな「小さな買い物」を確認するには、まとめて振り返ることがおすすめです。お店で買い物をしたらレシートをもらっておき、1カ月後に合計額をチェックしてみましょう。またメルカリやネットショップなどでも買い物が多い人もいますので、その合計額も確認してみてください。意外とたくさん買っていることに驚くかもしれません。

「可処分所得」が減っていないか

「以前と同じような生活をしているだけなのに、以前と同じようにはお金が貯まらない…」。そう感じる人は、見えない支出アップに気づいていないのかもしれません。

最近は食費や光熱費が高騰しているだけでなく、社会保険料もアップしています。社会保険料は、会社員なら給与天引きのため、アップしていても気づきにくいもの。収入に変化がなくても、給与天引きの金額が上がれば、手取り額は減ってしまいます。

給与明細を数年分見られる方は、ぜひ社会保険料の金額の推移を見てみましょう。じわじわと上がっていて「これでは、手取り額は減るわけだ…」と納得するかもしれません。

収入に応じて決まる社会保険料については、自分では減らすことはできませんが、「なぜお金が貯まらないのか」という原因の一つがわかれば、「では、他の部分の支出を減らして、対応策を考えよう」と、気持ちを一歩前進させることにつながるはずです。

「貯めよう」と頑張りすぎていないか

仕事にプライベートにと、やることが多く、忙しい毎日でしょう。

そんななか、「お金を貯める」という項目を増やすことで、逆効果になるケースがよくあります。

「やらなくては」と思うことが増えると気持ちがキャパオーバーになり、自炊する心の余裕がなくなり、少し高めのテイクアウトをして食費が増える…ということにつながりかねません。

そこで、「貯めよう」とわざわざ思って行動しなくてもすむように、「先取り貯蓄」で、先にお金を貯めて、残ったお金を使うというサイクルがおすすめです。

自動的に先取り貯蓄ができる方法として、給与天引き(勤務先に財形貯蓄や社内預金があれば)か、銀行の自動積立定期預金に申し込むか、がよいでしょう。

月1万円、2万円、などと決めて申し込めば、あとは何も頑張らなくても、毎月自動的に貯まっていきますし、「貯めなくては」という気持ちから解放されます。

必要なものを「過剰に」買っていないか

「特に欲しいものを買っていないのに、お金が貯まらない…」。

そう感じる人は「過剰に買い物をしていないか」も、チェックしてみましょう。

例えば、「2つ以上買えば、2つめ以降は20%オフ」というお知らせがあったら、どうするでしょうか。2つも3つも4つも買って、棚の奥にしまい込んではいないでしょうか。

確かに、いつも使うものなら20%オフで買えることはうれしいものです。でも、棚がいっぱいになり、何があるかよくわからずに、まとめ買いしていたことを忘れ、だいぶたってから「15%オフ」という情報につられて2つ買って帰ったら…実は棚の奥に、古いものがあった! なんて経験はないでしょうか。

必要なものでも、過剰に買ってしまうと支出オーバーになり、結局はお金が貯まりません。

収納スペースにも限りがありますし、モノであふれると、自分の持っているモノを把握しきれなくなるので、「収納スペースを考えて買うこと」「ある程度使い切る目途がたってから次を買うこと」を意識してみましょう。

不安が先行して、お金を払いすぎていないか

不安な気持ちになると、それを払しょくするために何か行動に出ようとするものです。「お金が貯まらない」と嘆く人の中には、その代表的な行動として「保険」に入りすぎているケースがよくあります。

「がんは2人に1人になる時代だし」「入院すると高いお金がかかると聞くし」といって、公的な社会保障を調べないまま、保険にたくさん入り、保険料を多く払っているのです。

保険料は、毎月払う「固定費」になりますので、多ければ多いほど、毎月自由に使えるお金が少なくなってしまうので、しっかり確認したい支出です。

例えば、医療費が不安なら、収入などに応じて、医療機関に支払う上限額が決まっている「高額療養費制度」もありますので、(健康保険適用の医療費なら)自己負担額は思った以上に多くはありません。掛け捨てで、安い保険料の医療保険に入るのは個人的にはよいと思いますが、貯蓄型で毎月数万円もかかる医療保険の場合は、入りすぎかもしれません。

その前に、そもそも加入している保険の内容がわからず、何か起きたときに保険を請求できない状態の人もよく見かけるので、要注意です。毎月支払う保険料は、積み重なると大きな支出になります、

自分は何が不安で何に備えたいのか、その場合公的な保障はあるのか、貯蓄でカバーできないかを考えたうえで、保険を考えるようにすれば、必要以上の保険に入って、保険料が家計を圧迫することも防げるはずです。

今回は、「自分はお金が貯まらない」とあきらめる前に、チェックした項目についてお伝えしました。「自分には貯蓄は無理だ」と嘆いている人でも、よくよく支出の内容や生活習慣を見てみると、見直しできる余地があるものです。ぜひ、確認してみてください。

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