衆議院議員選挙は次いつ?広島サミット後?2023年内?総裁選前?噂の日程と注目選挙区まとめてみた

4年に1度の統一地方選挙が終わり、政治界隈で準備が始まっているのが次の衆議院議員選挙です。1票の格差を是正するために小選挙区の定数が「10増10減」となる初めての選挙戦となる点からも、各政党が党勢拡大・維持を目指して動き始めています。このコラムでは、噂される日程案や注目選挙区などをまとめてみました。

数か月後?それとも、年明け?噂される日程4選

衆院選の時期として挙がっているのは近い順に以下の日程です。

①G7広島サミット後

一番近い日程として噂されるのが5月19日~21日に開催されるG7広島サミットの後です。仮に、サミット直後に解散したとすれば、6月中旬に投票日となります。

②今国会会期末

開会中の通常国会が閉会する6月21日解散と予測する説もあります。この場合は、7~8月中に選挙戦となる見通しです。

③2024年度予算案成立後

④次回の自民党総裁選の前

年内説のほかに、2024年3月の来年度予算成立時、来年国会会期(2024年6月)など、年を越した時期とする声も。来年9月に自民党の総裁任期満了を迎える前に勝負に打って出るという見方があるようです。

そもそも衆院選ってどんな時に、どうやるの?

衆議院議員選挙のタイミングは「任期満了」と「内閣総理大臣による衆議院の解散」の2パターンがあります。参議院とは異なり、衆議院は公選法で内閣総理大臣に解散権があると規定しており、その場合は解散した日から40日以内と定められています。

衆院議員の任期は4年間で、現在の任期は2025年10月までです。ただ、戦後の衆院選は1回をのぞいて、全てが解散による選挙でした。

直近の実施事例をみると、前回の2021年は岸田文雄総理が就任10日後に解散に踏み切り、自民党が単独で法案可決に必要な過半数を占める「絶対安定多数」を獲得し、野党勢力では日本維新の会が公明の議席を上回り第3党に躍進しました。

その前の2017年は当時の安倍晋三総理が突如解散し、自公と合わせて憲法改正に必要な3分の2を上回る議席を獲得。一方で、民進党が分裂して「希望の党」と「立憲民主党」が設立されたのもこの時期で、現在の「立憲民主党」と「国民民主党」につながる流れが始まりました。

1減の和歌山、5増の東京……注目の選挙区は?

次の衆院選は「10増10減」の選挙区割改定後、初めての選挙戦となる点でも注目されます。

定数が減となるのは10県(宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎)です。

このうち和歌山では3から2に選挙区が減ります。4月の和歌山1区補選では維新の新人候補が、自民の元職候補、共産党や政治家女子48党所属の新人を破って初当選したため、現在は自民2、維新1が議席を保有しています。

多くの議席を占めてきた自民党内では、和歌山3区選出で自民党の重鎮・二階俊博衆院議員や、内閣官房副長官や経産相などの要職を歴任して鞍替えを考えている世耕弘成参議院議員らが公認争いをしてきましたが、補選での敗北が党内調整にも影響を来す可能性があるとみられています。

一方で、議席が増えても苦労があります。

千葉県では議席が13から14に増えるものの、千葉4区では従来の選挙区が半分に割れることになったため、同選挙区で9回連続当選を果たしてきた元総理の野田佳彦衆議院議員は新4区の支部長に就任しました。

東京は5増となりますが、公明党がいち早く議席増に意欲を示して自民党との与党間協議に入っています。このほか、神奈川県、埼玉県、愛知県でも定数増となります。

選挙ドットコムがJX通信社と共同で今月中旬に実施した世論調査では、次期衆院選の投票先は下記の通りとなっています。ただ、衆参補選や統一地方選の結果を受けて、政党内・外での調整が今後どのように進むかは予断を許さない状況です。

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