ACL決勝!浦和に襲いかかる昨季クラブW杯準優勝アル・ヒラルの危険人物5選手

昨年から秋春制を採用したアジアチャンピオンズリーグ決勝が今月30日(サウジアラビア、キング・ファハド国際スタジアム、午前2時30分開始)、6日(埼玉スタジアム2002、午後6時開始)にかけて開催される。

これまでACLを2度制したJ1浦和レッズは、同大会最多優勝4回を誇るサウジアラビア1部アル・ヒラルと激突する。

2021年のACLを制し、その勢いのまま2022年開催のクラブワールドカップでは、アジア勢でJ1鹿島アントラーズに続く大会準優勝を達成した。豊富な資金力で強力な外国籍選手を多く獲得し、アジアでも違いを見せ続けてきた。

今回浦和にとって脅威になる可能性が高い危険人物5選手をピックアップした。

ルシアーノ・ビエット

国籍:アルゼンチン、イタリア

アル・ヒラルの10番を背負うビエットは、アルゼンチンの名門ラシン・クラブを経て2014年夏にスペイン1部ビジャレアルにステップアップ。デビューシーズンは32試合12得点とセンセーショナルな活躍を見せた。

アトレティコ・マドリー移籍後は伸び悩み、期限付き移籍先のセビージャで21試合6得点と一時息を吹き返すも、パフォーマンスは停滞していった。2020年にアル・ヒラルへ入団。2022年開催のクラブW杯では4試合3得点とチームをけん引。決勝のレアル・マドリー選では2得点と気を吐いた。

鋭いドリブルからの縦突破は推進力があり、柔らかい足元で相手をかわす技術も優れている。チャンスメイカーとしてもフィニッシャーとしてもプレーでき、多様な局面で才能を発揮できる賢さも備えている。

グスタボ・クエジャール

国籍:コロンビア

サウジアラビア最強クラスの潰し屋クエジャールは、コロンビア代表で24試合出場と国際舞台での経験も豊富だ。デポルティーボ・カリ、アトレティコ・ジュニオールを経てブラジルの名門フラメンゴでカンピオナート・カリオカ制覇貢献などスター選手として活躍した。

2019年にアル・ヒラル加入後はハードワークをいとわないプレースタイルで、チームの中核選手として君臨。2022年のクラブW杯初戦ウィダード・カサブランカ戦ではMOMに選出されるなど、大会を通じて存在感を見せた。

高い身体能力と屈強な肉体を生かして、鋭いタックルでピンチの芽を摘む守備は圧巻。また南米選手らしいふんわりと浮かせた浮き球パスでもチャンスを演出する器用さも持ち合わせており、攻守において必要不可欠な存在だ。

サーラム・アル・ドサリー

国籍:サウジアラビア

サウジアラビア代表の10番で、アル・ヒラルの攻撃の主軸として存在感を見せるサーラム。長年アル・ヒラルで活躍してきたが、2018年にスペイン1部ビジャレアルへ短期間の期限付き移籍を果たす。この移籍はサウジアラビア、スペインの両連盟主導で行われたロシアW杯に向けた強化策だったが、サーラムはスペインでも存在感を発揮。他の代表選手が試合に出られなかった中、サーラムだけリーグ戦1試合に出場した。

そんな悔しい思いをしたサウジアラビアの英雄だったが、2022年W杯は36試合無敗のアルゼンチン代表と対戦。ここで決勝点を挙げる活躍を見せて、大会覇者相手に2-1と勝利の立役者となった。

ボールが足にピタリと離れない絶妙なタッチを持ち味に、変幻自在のドリブルを見せる。緩急を生かしてすり抜けるように敵をかわしてチャンスを演出する。シュートセンスは抜群で、フリーで撃たせれば多種多様な球種でゴールにシュートを突き刺す。

チャン・ヒョンス

国籍:韓国

韓国の延世大からKリーグを経由せずにFC東京に入団した韓国大学ナンバーワンDFは、すぐに頭角を現した。パワーとスピードを備えるプレースタイルで、機動力を要するSBやパワーを求められるCBとして器用に複数ポジションをこなした。

2014年に広州富力へ移籍し、2017年に再びFC東京でプレー。2019年にアジア枠のキーマンとしてアル・ヒラルへ加入した。アンカー、SB、CBとあらゆる守備的ポジションをこなせるポリバレントな才能で、中東の名門でも才能を発揮した。

Jリーグ移籍後に課題としていたビルドアップやパス能力が伸び、穴のないスタイルへと成長した。空中戦の強さ、球際で見せる激しいプレー、優れたカバーリング能力で万能型DFとして浦和に立ち塞がる。

オディオン・イガロ

国籍:ナイジェリア、イタリア

ナイジェリアでプロデビューをしてから、ノルウェー、イタリア、スペイン、中国などでプレーしたストライカーは、2020-21シーズンに自身の夢であったイングランド屈指の名門マンチェスター・ユナイテッド入団を果たした。

マンチェスター・ユナイテッド退団後はサウジアラビア1部アル・シャバブに加入。そこでの活躍はライバルのアル・ヒラルにも注目され、2022年には宿敵に引き抜かれた過去を持つ。

しなやかな筋肉と相手を受け流すようなボディーワークを駆使したポストプレーが魅力で、相手DFが激しくプレスを仕掛けても簡単にボールを失わない。レシーバーとしても優秀で、技術の高さで相手をかわして放つシュートの精度も非常に高い。今季はリーグ戦22試合18ゴール2アシストと圧倒的なパフォーマンスを見せている。

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この他にもリーグ戦でアシストを重ねる変幻自在のブラジル人チャンスメイカーのミヒャエウや強力なサウジアラビア代表選手らも在籍しており、浦和にとって一筋縄ではいかなそうだ。

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