韓国を輸出優遇国に再指定へ 経産省、規制強化措置全て解除

経済産業省

 経済産業省は28日、2019年に韓国を輸出手続き上優遇する「グループA(旧ホワイト国)」から除外した措置を取りやめ、対象国に再指定すると発表した。3月には韓国への半導体関連3品目に関する厳格化措置も緩和しており、19年から続いた対韓輸出の規制強化は全て解除される。

 韓国政府は3月、措置の撤回を求めた世界貿易機関(WTO)への提訴を取り下げた。韓国も日本を優遇対象国から除外していたが、今月24日に再指定した。元徴用工訴訟問題で悪化した日韓関係は大きく改善した。

 経産省は19年8月、韓国の輸出管理体制に不備があると主張してグループAから外した。食料品や木材を除く多くの品目で軍事転用の恐れがある場合、輸出企業は契約ごとに経産省から許可を得ることが必要になった。

 経産省は韓国をグループAから除外した後も安全保障上の問題がなければ輸出を許可していたため、再指定による対韓輸出への影響は限定的とみられる。

 19年7月には「フッ化水素」など3品目の輸出管理も強化したが、今年3月に緩和している。

© 一般社団法人共同通信社