海中でこいのぼり泳ぐ 串本町の潮岬沖

潮の流れを受けて太平洋を悠々と泳ぐこいのぼり(27日、和歌山県串本町潮岬沖で)=串本ダイビング事業組合提供

 こどもの日(5月5日)を前に、和歌山県串本町のダイビング店でつくる「串本ダイビング事業組合」(谷口勝政会長)は27日、同町潮岬沖の海中にこいのぼりを設置した。コイだけでなく、名産のカツオやマグロをデザインしたものなど15匹が、潮の流れを受けて太平洋を優雅に泳いでいる。5月8日まで。

 組合では串本の海のきれいさを知ってもらうとともに、町全体が盛り上がるきっかけになればと毎年、海中にこいのぼりを設置している。

 この日は午前9時ごろ、同町串本の袋港をダイバーら7人やこいのぼりを乗せた船が出航。潮岬沖約200メートルの「住崎」と呼ばれるダイビングスポットに到着すると、水深約10メートルの岩と岩の間に30メートルほどのロープを渡し、長さ1~5メートルのこいのぼりが海中を泳ぐように設置した。

 組合イベント部の上田直史部長(41)は「いい潮が入っていて透明度が良く、水温も高くなっているので海のコンディションがいい。(ダイバーには)陸上で風に揺れるこいのぼりではなく、水中で流れに乗ったこいのぼりを楽しんでほしい」と話した。

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