いじめ投稿巡る訴訟和解 謝罪と解決金、旭川地裁

 北海道旭川市で2021年、いじめを受けて凍死した中学2年広瀬爽彩さん=当時(14)=の母親がインターネット上で名誉を毀損されたとして、匿名で投稿した名古屋市の女性に計253万円の損害賠償を求めた訴訟が旭川地裁で和解したことが28日、分かった。謝罪や解決金支払いなどで合意した。27日付。

 母親の代理人弁護士によると、和解は女性が真摯に謝罪、反省し広瀬さんらの権利を二度と侵害しないと誓約するとともに、解決金230万円を分割で支払うとの内容。弁護士は取材に「匿名であれば、ばれないだろうと誹謗中傷している人がいたら直ちにやめてほしい」と話した。

 訴状によると、被告女性は21年5月、ネット掲示板に広瀬さんが亡くなったことを「自業自得」「被害者も悪い」などと投稿。女性は22年3月、侮辱罪で名古屋区検に略式起訴され、名古屋簡裁から科料9900円の略式命令を受けた。

 広瀬さんへのいじめを巡っては、旭川市が設置した再調査委員会が自殺との因果関係の有無などを調べている。

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