信長の「朱印状」写しを発見 石清水八幡宮、乱暴や放火禁止

新たに発見された信長の朱印状の写し

 石清水八幡宮(京都府八幡市)は28日、これまで知られていない織田信長の朱印状の写しが見つかったと発表した。戦国時代の石清水八幡宮境内にあった宿場町で、軍勢による乱暴や放火など地域内での禁止事項を通知した内容という。

 朱印状は永禄12(1569)年3月の日付で、信長の留守を狙い、室町幕府将軍の足利義昭が三好三人衆に襲撃された「本圀寺の変」の2カ月後。分析した鍛代敏雄東北福祉大教授(中世史)は「信長に保護を求めた住民側からの要望で制定されたと考えられる」としている。

 五つの条文があり、軍の乱暴行為を禁止することや、商売で人質を取ることを禁止する命令などが記されていた。

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