スーダン自衛隊部隊に終結命令 退避活動で派遣、帰国へ

24日、スーダンから退避した邦人らを乗せ、ジブチの空港に到着した自衛隊機

 防衛省は28日、浜田靖一防衛相が同日、アフリカ北東部スーダンからの在留邦人退避に派遣されていた自衛隊部隊に対し、終結命令を出したと発表した。自衛隊機で退避した邦人らが帰国のため、自衛隊拠点があるジブチを出発したことなどを踏まえ、林芳正外相が浜田防衛相に対し、終結するよう依頼した。部隊は準備が整い次第、帰国するとしている。

 防衛省によると、今回の活動では、陸上自衛隊と航空自衛隊で統合任務部隊を編成。20日にジブチでの国外待機、23日に輸送に関する行動命令がそれぞれ出た。ジブチに隊員約180人が入った。

 スーダン北東部のポートスーダンから空自のC2輸送機1機で45人をジブチまで運んだ。ポートスーダンの空港では「誘導輸送隊」が活動し、邦人の安全な誘導や、セキュリティーチェックの支援などに当たった。これまで実施例がない「陸上輸送」はしなかった。

 派遣した航空機は計5機。C2とC130輸送機がいずれも2機、KC767空中給油輸送機が1機だった。一部の機体は既に帰国している。

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