J2水戸、若手移籍 独・ハノーバーと提携

ハノーバーと育成業務提携を結んだJ2水戸の小島耕社長(左)と瀬田元吾さん=水戸市内

サッカー・Jリーグ2部(J2)の水戸ホーリーホックは28日、ドイツ2部のハノーバーと育成業務提携を結ぶと発表した。若手選手が毎年、ハノーバーのU-23(23歳以下)チームへ期限付き移籍するほか、指導者研修や若手の短期留学などを行う。契約期間は7月から3年間。

小島耕社長は水戸市内で記者会見し、「市民クラブが生き抜くため、常に新しいチャレンジが必要」と強調。来年はクラブ創設30周年の節目とあり、「若手育成の大きなアドバンテージ(利点)。クラブの価値を高める大きなターニングポイント」と期待した。

ハノーバーのスポーツダイレクター、マルコス・マン氏は書面で「業務提携は両クラブにとってポジティブなものと確信。交流がどのような未来をつくっていけるか、非常に楽しみ」とコメントした。

水戸は毎年、選手1人が1年間、ハノーバーU-23に移籍するほか、若手育成のアカデミーからトップチームまで、指導者研修や若手選手の短期留学を双方で行い、ノウハウやネットワークを共有することで両クラブの発展を目指す。

水戸は若手を育て、大きなクラブに移籍させる「育成型クラブ」を掲げ、海外クラブとの提携を探ってきた。トップパートナーのJX金属のグループ会社「TANIOBIS GmbH(タニオビス)」(本社ドイツ)が両クラブとパートナー契約を結ぶこととなり、業務提携につながった。同社の国内拠点は常陸大宮市内にある。

ハノーバーは1896年創設。ブンデスリーガ創設前にドイツ選手権で2度優勝、92年にドイツ杯を制した伝統あるクラブ。これまで酒井宏樹(浦和)や清武弘嗣(C大阪)ら日本代表選手が所属し、現在はFC東京から移籍した室屋成が主力としてプレーする。

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