首相、5月7、8日訪韓で調整 安保・経済巡り尹大統領と会談

3月の日韓首脳会談で握手する岸田首相(右)と韓国の尹錫悦大統領=首相官邸

 岸田文雄首相は5月7~8日の日程で韓国を訪問し、尹錫悦大統領と会談する方向で調整に入った。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮や、軍事活動を活発化させる中国を念頭に安全保障面での連携強化を図る。経済協力の推進も確認する。5月19~21日のG7広島サミットを控え、対立してきた日韓が関係改善に向かっていることを国際社会にアピールする狙いもある。複数の日韓外交筋が29日明らかにした。

 日本の首相の訪韓は、安倍晋三首相が2018年2月に平昌五輪の開会式に出席して以来。今年3月の日韓首脳会談で合意した、首脳同士の相互訪問「シャトル外交」の再開の第1弾となる。シャトル外交による首相訪韓は11年10月の野田佳彦首相が最後。

 首脳会談では、米国が核を含む戦力で韓国防衛に関与する拡大抑止強化を確認した米韓首脳会談も踏まえ、日韓、日米韓3カ国の安保連携の重要性を申し合わせる。中国による台湾への軍事圧力に関して反対の姿勢を確認する見通しだ。

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