
「大変うれしい。誇らしく思う」。俳優の風間杜夫さんは29日付の旭日小綬章の報に晴れやかな顔だ。「お客さまに勇気や希望、喜びを与えることに参加できた」と胸を張る。
子供の頃から内向的で、自分を人前でうまく表現できなかった。親に勧められて嫌々児童劇団に入団。そこで演技を褒められ、役者の道を志した。
早稲田大入学後、養成所を経て劇団を旗揚げ。つかこうへい作品に多数出演、ドラマ「スチュワーデス物語」の教官役で一躍人気に。
74歳。今年も六つの舞台公演に出演する。「役を借りないと自己表現できなかった僕には、演劇は自分を社会に表現する大切なツール。虚構だからこそ自分を解放できる。ますます精進したい」