HONDA、運転復帰をサポートする医療機関向けの本格ドライビングシミュレーター発売

 Hondaは、運転復帰を目指すリハビリテーション加療中の方の運転能力の評価をサポートする医療機関向けの本格ドライビングシミュレーター「DB型Model-A」を発売した。

 同社は、今回のドライビングシミュレーターに加え、交通教育センターで提供している実車訓練「自操安全運転プログラム」を通じて、リハビリテーション加療中の方の安全な運転復帰に貢献することを目指す。

 DB型Model-Aは、2021年にモデルチェンジした安全運転教育用「Hondaドライビングシミュレーター」に、現在簡易型四輪ドライビングシミュレーター「Hondaセーフティナビ」用に販売しているリハビリテーション向けソフト「運転能力評価サポートソフト」を実装した機器で、医療機関でのリハビリテーションプログラムなどに活用することを想定。

 運転能力評価サポートソフトは、認知・判断・操作などの運転に関わる動作や反応速度の測定データを数値化し、運転能力をより客観的に比較・評価する。DB型Model-Aは、Honda セーフティナビに対し、実車同様の部品を数多く採用したことにより、運転操作に必要な手足の複合的動作を実際のクルマを運転しているような感覚で体験することができる。

 ドライビングシミュレーターは、Hondaが長年培った安全運転のノウハウを生かし、実際の交通状況を想定しながら危険を安全に体験できる安全運転教育機器として、2001年に発売した。国内外の運転免許教習所や研究機関で活用されており、危険予測体験後の充実した振り返り学習機能や実際のクルマに近い運転感覚のある操作性が好評だ。

 具体的には運転反応検査、運転操作課題、危険予測体験、総合学習体験、環境別走行体験などの多彩なメニューを用意し、実際の自動車運転シーンに近い環境で、認知・判断・操作など運転の現状を数値化することで、各種検査と比較をすることができる。

 とくに運転操作課題のメニューでは、画面に表示されたマークに対応した操作を行ない、正解率や誤反応回数、反応時間の平均や道路走行車線と走行位置のズレなどを数値化。これまでの反応検査ソフトでは難しかった軽度な検出をサポートすることができる。

 Hondaは、2050年に全世界でHondaの二輪車、四輪車が関与する交通事故死者ゼロを目指している。約50年間の活動で培った国内外での交通安全教育のノウハウを活用して、“事故に遭わない社会”の実現をリードするため、今後も安全運転普及活動を継続・進化させていくとしている。(編集担当:吉田恒)

DB型Model-A、安全運転教育用「Hondaドライビングシミュレーター」に、リハビリテーション向けソフト「運転能力評価サポートソフト」を実装した

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