コロナ禍前のにぎわいへ GWスタート、各地で混雑

ゴールデンウイークが始まり、旅行客らで混雑する羽田空港の国際線出発ロビー=29日午後

 ゴールデンウイーク(GW)が29日、始まった。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが連休明けに5類へ移行するのを控え、鉄道や航空各社の予約状況はコロナ禍前の水準に迫る勢いだ。連休中の海外旅行客の増加を見込み、水際対策が29日午前0時に前倒しで終了。各地の駅や空港はにぎわい、観光地も訪日客の姿が目立った。

 JR東京駅は朝から混雑した。熊本県玉名市の実家に長女(8)と向かう東京都中野区の会社員(43)は「コロナが落ち着き、気兼ねなく遠出できるようになって解放感がある。実家でゆっくりしたい」と新幹線に乗り込んだ。

 仙台駅の新幹線ホームには大きな荷物を持った家族連れが降り立った。東京都江東区の会社員(52)は、妻(50)や小学生の長男(10)と東日本大震災の被災地を訪れる。震災が題材のアニメ映画「すずめの戸締まり」を見たのがきっかけ。「沿岸部を巡って息子に震災のことを伝えたい」と話した。

 羽田空港の国際線施設がある第3ターミナルは連休を海外で過ごす人らで長蛇の列ができた。

ゴールデンウイークが始まり、旅行客らでにぎわう関西空港の国際線出発ロビー=29日午前
ゴールデンウイークが始まり、混雑する東海道新幹線のホーム=29日午前、JR東京駅

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