AI適切利用に5原則、G7 「法の支配」「人権尊重」

群馬県高崎市で開幕したG7デジタル・技術相会合=29日午前

 先進7カ国(G7)デジタル・技術相会合は29日、人工知能(AI)などの新興技術を適切に利用するための規律として「法の支配」や「人権尊重」といった5原則で合意した。文章や画像を作る生成AIの急速な利用拡大への懸念を踏まえた。会合は同日、群馬県高崎市で開幕。30日に共同声明をまとめ、5月のG7首脳会議(広島サミット)の議論に反映させる。

 対話型の「チャットGPT」をはじめとする生成AIに対しては、大量のデータをAIが学習するため、利用者の個人情報流出や著作権侵害などへの警戒感が強い。5原則には「適正手続き」「民主主義」「イノベーションの機会の活用」も盛り込まれた。

 会合では、AIの開発や利用の促進と規制のバランスについても議論する。日本は開発や利用を重視する立場から、欧米と比べ規制に慎重だ。

 松本剛明総務相は今後の取り組みに関し「アクションプランという形で合意できればと考えている」と報道陣に述べた。

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