風力発電は環境配慮を、岩手県 全国初の指針

岩手県内の風力発電所=20日

 岩手県は、風力発電事業の環境アセスメント手続きで、第1ステップの「計画段階環境配慮書」を事業者が作成する際の指針をまとめた。県内では絶滅危惧種のイヌワシの生息地が予定地に含まれるなど問題のある計画が相次いでおり、事業者側に自然環境への配慮を強く促す狙いがある。県によると風力発電の配慮書に指針を設けるのは全国で初めて。

 再生可能エネルギーの積極導入を目指す政府方針を背景に、全国各地で風力発電の計画が増加。岩手県内では2022年度、過去最多となる8件の環境アセス手続きが始まったが、うち3件は計画区域にイヌワシの生息地が確認され、知事が事業者に抜本的な見直しを求めた。

© 一般社団法人共同通信社