豪快な皿割りで幕開け飾る 「壬生狂言」、京都で上演

役者が皿を豪快に落とす、壬生狂言の人気演目「炮烙割」=29日午後、京都市中京区の壬生寺

 国の重要無形民俗文化財「壬生狂言」が29日、京都市中京区の壬生寺で始まった。幕開けを飾った人気演目「炮烙割」の見せ場で、役者が約千枚もの皿を舞台の上から豪快に落とすと、大きな音を立てて割れ、約250人の観客から歓声が上がった。

 市場への出店を巡り商売敵をだまそうとした炮烙(素焼きの皿)売りが、仕返しに遭って商品を割られてしまう筋書き。太鼓や笛の音に合わせ、面を着けた役者が身ぶり手ぶりだけで軽妙に演じた。

 約700年前の鎌倉時代に同寺中興の祖円覚上人が仏の教えを群衆に分かりやすく説くため、無言劇を始めたとされる。

 5月5日まで毎日午後1時から開催。30の演目がある。

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