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2023年4月29日に公開された動画ではゲストに自民党衆院議員の鈴木英敬氏をお招きし、自身が誘致に尽力した伊勢志摩サミットや政治家としてのライバルについて語っていただきました。
G7サミット開催で大変だったこととは?
【このトピックのポイント】
・共同声明や決議の調整をするのがG7サミット議長国の役割
・伊勢志摩サミットでは警備と天気が一番の懸念事項
・国会議員は仲間を増やすことが大事。ライバルはいない
鈴木英敬氏のプロフィールは以下の通りです。
立憲民主党の岡田克也氏の地盤ということもあり、非自民系が強いイメージがある三重県で知事として3選を果たした鈴木氏。「選挙は大変ですけれども政策重視で頑張りました」と当時を振り返りました。
今回は以下の質問からいくつかピックアップして鈴木氏に回答していただきました。
G7サミットってどれくらい重要?
日本が議長国を務めるG7サミットが5月に広島で開催されます。議長国の任期はその年の1月から1年間で、サミットにおけるテーマの設定や、共同声明や決議の内容を調整するのが大きな役割です。
鈴木氏「共同声明をG7の意思として示すために決断するのが議長の役割ですね」
2016年に開催された伊勢志摩サミットでは三重県知事として誘致と運営にあたった鈴木氏。ややイレギュラーなプロセスで立候補してから当時の安倍首相が発表する前の半年間、外務省や官邸と相談を重ね、時にはペーパーを自ら作ってプレゼンしたとのことです。
MC鈴木邦和「相当営業力とか政治力とか試されますね」
鈴木氏「絶対に誘致したいという熱意も重要だったんじゃないかなと思います」
G7サミットが開催されて一番大変だったこととして鈴木氏が挙げたのは警備と天気。
当時は国際テロ事件が多発しており、官邸や警察もかなり敏感になっていたとのことです。また、伊勢市の4分の1の面積がある伊勢神宮をどのように警備するかは大きな課題でした。
要人の移動はヘリコプターを想定したため、天気も大きな懸念事項。人の力でどうこうできるものではありませんが、鈴木氏は自衛隊の気象予報などもチェックしながら非常にやきもきしたようです。
一方で「食材と日本酒は大成功」とのこと。サミットのあらゆるシーンで三重県産のものが使われたことで日本酒の国内出荷量や観光入込客数が増えるなど、大きな効果がありました。
また、県が負担した事業費のほとんどは道路整備やメディア向けのWi-Fi環境の整備、携帯電話の不通区間の解消に使われ、サミットの開催時期だけでなくその先にも有用な投資になりました。
鈴木氏は交通規制などで県民に不便をかけたことに触れつつ「トータルで行けば一定の効果があった」と評価しました。
広島サミットは、伊勢志摩サミットよりも密度の高い都市での開催になるため、警備が難しくなることが予想されます。鈴木氏は宮島を訪れることになればそこでの警備も課題になる、とコメントしました。
ライバルは誰?
鈴木氏はライバル視するような存在はいないとのこと。決断と説明が知事の仕事である一方で国会議員は仲間を作って政策を実現するのが仕事だと鈴木氏。「仲間をいかに増やすかが大事だからライバルとか言ってたら仕事できない」とコメントしました。
知事と国会議員の仕事は「両方醍醐味がある」と語り「ハイボールとワインどっちが美味しいですかみたいな感じ」と表現しました。
鈴木氏「種類は違いますけどそれぞれにしかできないこともあるから楽しいですね」
自身の適性について問われると、鈴木氏は少し悩んだのちに「国会議員は体力いるから年齢いってからだとしんどかったかも」とコメント。国会の流動的なスケジュールや移動距離の長さ、懇親の場の多さをその理由として挙げました。
知事時代は子育てを理由に会食は1次会までと決めていたとのこと。そのような決断ができるのも知事ならではなのかもしれません。
鈴木氏の経歴とは逆に国会議員から知事の道に進む政治家もいます。その場合、国政で一定の人脈を作って地方に還元することができると鈴木氏は評価。今回の統一地方選挙で首長になった元国会議員の活躍に期待を寄せました。
動画本編はこちら!
伊勢志摩サミット誘致の裏話!自治体はいつから準備しているの?
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