「久しぶり、満喫したい」 感染対策緩和GWスタート(鳥取)

特急やくもからホームに降り立つ乗客=29日、鳥取県米子市のJR米子駅

 ゴールデンウイーク(GW)が29日、幕を開けた。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが連休明けに5類へ移行する上、最長で9連休となることもあり、鳥取県内の主要駅や空港などでは観光客や帰省客の姿が多く見られた。ただ5月1、2日が平日のため、本格的な人の動きは3日以降となるもよう。(4月30日23面に関連記事)

 JR米子駅では岡山発の特急やくもが到着すると、旅行かばんを手にした帰省客や観光客が降り立った。埼玉県から米子市に帰省した公務員の宮中克彦さん(47)は3人の子どもに出迎えられ「新幹線は自由席もほぼ満席だった」と人の流れを実感。愛知県から米子市に帰省した会社員の相見由尚さん(20)は「飲み会もやりやすくなったので、9連休をゆっくり過ごしたい」と話した。

 JR中国統括本部によると、この日の山陰に向かう特急の自由席乗車率は、やくも15号が40%、スーパーはくと5号が50%などで、指定席は列車によって60~80%だった。ピークは入り込みが3日、送り出しが6日とみている。

 JR鳥取駅近くの高速バスターミナルにも、大阪からの高速バスが到着するたびにキャリーバッグやお土産の袋を手にした乗客の姿が見られた。三重県から孫に会いに来県した黒宮律子さん(73)は「小学3年と1年の孫に贈ったこいのぼりの見納めをしたくて」と笑顔。奈良県から帰省した浅芝由衣さん(33)は「9連休で久しぶりに地元を満喫したい」と話した。

 日本交通高速バスによると、GW中は8日まで臨時便などで増便。鳥取-大阪間の高速バスを18往復とし、各時間帯のバスを2、3台に増やして対応する。GW中はほぼ予約でいっぱいだが、時間帯によっては空席もまだ残っている状況で、送り出しの5~7日の大阪行きの便は満席に近い状態だという。

 鳥取砂丘コナン空港、米子鬼太郎空港発着の東京便は、東京発が鳥取、米子行きとも3日はほぼ満席。鳥取、米子発は6、7日がピークとみられ、ほぼ満席となっている。

© 株式会社新日本海新聞社