スーダン戦闘早く終わって 退避のユニセフ邦人職員

戦闘で破壊された住宅=25日、スーダン・ハルツーム(AP=共同)

 【カイロ共同】戦闘が続くアフリカ北東部スーダンで、国連児童基金(ユニセフ)の緊急支援調整官を務める秋山直子さんが29日、オンライン取材に応じた。首都ハルツームから北東部ポートスーダンまで30時間以上かけて国連の車列で移動した後、自衛隊機でジブチに退避した状況を証言。「本当に早く戦闘が終わってほしい」と訴えた。

 秋山さんによると、国連の車列は23日朝にハルツームを出発。車は何十台も連なったという。出発後、戦闘による煙が上がっているのを目撃した。武装集団による略奪の恐れもあり「不安だった」が、市外は基本的に平穏で道中は危険な目に遭わなかった。

 秋山さんの乗った大型バスには赤ん坊や子どもを含め約50人いた。水や食料を携行したが、途中で地元住民から水をもらったり、果物などを買ったりすることもできた。

 24日午後にポートスーダンに到着。慌ただしく自衛隊機に乗り込み「安心した」。ジブチでは自衛隊員からお菓子をもらったといい、「非常に心温まる迎え方をしていただいた」と感謝を述べた。

スーダンでユニセフの緊急支援調整官を務める秋山直子さん(本人提供)

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