素焼きの皿を豪快に割る、炮烙割に大きな拍手 京都・壬生寺で春の壬生狂言

壬生狂言の炮烙割で素焼きの皿を舞台から落とす演者(4月29日、京都市中京区・壬生寺)

 国の重要無形民俗文化財「壬生狂言」の春の公開が4月29日、京都市中京区の壬生寺で始まった。舞台から素焼きの皿を豪快に落として割る「炮烙割(ほうらくわり)」などが披露され、約300人の観客らが見入った。

 壬生狂言は笛や太鼓の音色に合わせ、面を着けた演者が所作だけで演じる無言劇。約700年前、円覚上人が仏の教えを分かりやすく説くために始めたと伝わる。

 炮烙割は市場への出店を巡って太鼓売りと炮烙売りが争う人気の演目。終盤で太鼓売りが約3メートルの高さの舞台から約千枚の炮烙を次々と落とし「ガシャン」と激しい音を響かせると、観客から大きな拍手が送られた。

 5月5日まで。各日午後1時~5時半ごろで、炮烙割は最初に演じられる。有料。

© 株式会社京都新聞社