奥州の商業施設メイプル閉店 入居の公的機関は継続

商業施設の役割を終え、閉店したメイプル

 奥州市水沢横町の商業施設メイプルは30日、閉店した。民間テナントは既に撤退し、中心市街地のシンボルは役目を終えた。東館地下1階を中心に入居する公的機関は継続する。

 かつて多くの買い物客でにぎわった館内はシャッターが下り、静まり返る。同市水沢花園町の会社員渡辺礼さん(23)は「小さい頃に親や祖母に連れてきてもらっていた」と振り返る。同市水沢佐倉河の会社員三宅裕太さん(23)は「子供の頃、遊びに来ていたので寂しい」と残念がった。

 メイプルは1985年にオープン。2005年に一時閉店し、翌年に再開したが、厳しい経営が続いた。近年の電気代高騰で運営会社の資金繰りが悪化。昨年秋、テナントに対し賃貸借契約を今年4月末で解約する意向を通知した。

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