佐賀オスプレイ用地、売却へ 地権者ら決定、配備近づく

陸上自衛隊輸送機V22オスプレイの配備が計画されている佐賀空港=4月、佐賀市(共同通信社ヘリから)

 陸上自衛隊輸送機V22オスプレイの佐賀空港(佐賀市)配備計画を巡り、漁業者ら地権者でつくる国の買収予定地の管理運営協議会は1日、臨時総会を開き、出席者の3分の2以上の賛成で土地売却に応じることを決めた。ハードルとなってきた用地取得の道筋がつき、配備実現が大きく近づいた。

 反対を表明している一部の地権者は、売却には全員の同意が必要と主張し、法的措置も辞さない構えを示している。

 協議会によると賛成184票、反対49票だった。協議会の田中浩人会長は終了後「防衛省と(公害防止などの)協定を結びたい」と述べた。

 総会の会場となった佐賀県有明海漁協南川副支所には、午前10時の開始を前に地権者とみられる人々が続々と建物内に入っていった。計画に反対する地元住民の会は敷地外に「オスプレイ反対」と書かれたのぼりを掲げた。

 防衛省の計画では空港西側に駐屯地を新設し、オスプレイ17機を配備する。

 防衛省は今年3月、2年前に示した買収額から4割増となる1平方メートル当たり6031円を地権者に提示した。

オスプレイ配備計画を巡り、国の買収予定地の管理運営協議会の臨時総会会場周辺に集まった反対派=1日午前、佐賀市

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