[奥脇莉音のプロ奮闘記(18)]日本で続く連戦でITFツアー初めてのタイトルを獲得「応援してくれた方に心から感謝」

4月最終週の福井大会でシングルス4強、そしてダブルスでITFツアー初優勝!

こんにちは。奥脇莉音です。 今月のコラムは、日本で行われたITFの試合結果をお知らせしたいと思います。W15日の出の後は、W25の甲府、W25柏、W25大阪、W15大阪、W15福井と5大会に出場しました。

まず、3月下旬から4月にかけて行われた「甲府国際オープン」(W25/山梨・甲府)は、予選2回戦敗退。予選1回戦では、マレーシアでも対戦して敗れた選手との対戦でしたが、ファイナルセットの10ポイントマッチタイブレークの末に勝利することができました。

ただ、予選2回戦では、思うようなプレーができず敗退。日の出の時に出た課題を一つ克服できたものの、まだまだ未熟な部分が沢山出てしまい、課題が多く残る試合となりました。

続く「かしわ国際オープン」(W25/千葉・柏)は、予選1回戦敗退。ワイルドカード(主催者推薦)を頂いての出場でしたが、ものにできませんでした。しかし、内容はとても成長でき、良いプレーも沢山あり、自分の中でも凄く良い経験ができたと思います。

接戦の試合をものにできず悔しい思いが強かったですが、やってきたことがコート上で発揮できたことは自分の自信となりました。

4月第2週の「富士薬品セイムス ウィメンズカップ」(W25/大阪・靭)は、予選2回戦敗退。予選1回戦では、前週同様に自分の出来るベストが出せていたと思います。ですが、予選2回戦では前週と同じ選手との対戦となり、またも接戦をものにできませんでした。

ファイナルセットの10ポイントマッチタイブレークが6-10と敗退だっただけに悔しいの一言です。それでも、先週よりも自分のレベルがアップしていたと実感できていました。ただ、最後は自分の詰めの甘さを感じました。まだまだです。

4月第3週の「大東建託オープン supported by JWT50」(W15/大阪・靭)では、予選決勝で敗退。予選1回戦では、ファイナルセット10ポイントマッチタイブレークでの勝利でした。予選決勝では、何もできずに負けてしまいました。

良い試合が続いてた分、本当に悔しかったです。そして、この週は思うようなプレー、頭も使えず、最後は考えることを忘れてしまいました…。まだまだ課題が多く残る試合となりました。

そして、4月最終週に福井県で開催された「大東建託オープン supported by JWT50」(W15/福井・福井市)では、予選から出場し自身初のシングルスベスト4、ダブルス優勝という結果を出すことができました!

強風で思うようなプレーができない中、苦しい時も多かったのですが、前週の反省を生かして、頭で考えて今できる範囲でプレーができていたと思います。

シングルスで初めてのベスト4という結果は、うれしい気持ちもありますが、まだまだ安定感のなさ、色々な面で足りないと感じました。ただ、タフマッチ・タフスケジュールで、一日3時間10分の試合の後、ダブルス2試合という日もあった中ですべてを勝ち切ることができたことは、成長できた点かと思います。また、試合を重ねるごとにやって来たことの手応えを感じることのできた試合内容でした。

シングルスは準決勝で負けてしまいましたが、切り替えて臨んだダブルスでは3度目の決勝でついに優勝することできました! 私にとって初タイトルです!

とてもうれしい結果でした。ファイナルセット3-7からの逆転勝利であり、自信にも繋がりました。ダブルスパートナーには何度も助けられ、感謝でいっぱいです。

福井の会場では沢山の方が会場に来て応援してくださり、励みにもなりました。応援してくださった方に心から感謝します。次は、シングルスでも結果を残していけるようにこれからも頑張りますので、応援よろしくお願い致します。


[Profile]奥脇莉音(おくわき・りのん)

・2004年12月30日生まれ。埼玉県出身。

・秀明英光高等学校所属。株式会社グラムスリー契約。

・5歳のころからテニスを始め、2019年に関東ジュニア16歳以下で優勝。元世界4位・伊達公子さんが中心となって立ち上げた「KIMIKO DATE×YONEX PROJECT」のメンバーとなって力をつけると、2021年4月にプロ転向。どんなにつらい時でも笑顔を忘れずに"攻める""打ち勝つ"テニスで将来グランドスラム優勝を目指している。

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