子どものコロナ後遺症3.9% 発症1カ月以上、小児科学会調査

報告のあった子どもの新型コロナ後遺症の主な症状と割合

 国内で新型コロナウイルスに感染した子どものうち、発症から1カ月以上たっても続く後遺症がある割合は3.9%だったとの調査結果を日本小児科学会の研究チームが1日までにまとめた。症状は発熱やせき、嗅覚障害、倦怠感などが目立ち、入院したり、学校や保育園などを休んだりしたケースもあった。子どもの後遺症に関して国内でまとまった数のデータが判明するのは初めて。

 大人に比べると少ないが、子どもも一定の割合で後遺症に悩んでいる実態が判明。コロナの法的な取り扱いは5月8日に5類に引き下げられるが、後遺症の治療、相談体制の整備は今後も課題となる。

 研究に関わった聖マリアンナ医大の勝田友博准教授(小児感染症学)は、「半年後までに良くなることが多いが、気になる症状があれば気軽にかかりつけ医に相談してほしい」と呼びかけている。

 2020年2月から23年の4月11日までに学会のデータベースに小児科医らから任意で寄せられた0~15歳を中心とした20歳未満の感染者4606人の情報を分析した。

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