大型連休で「御宿場印」集めはいかが 東海道五十三次が貫通 名所描いた印章人気

「うばがもちや」など当時の風景が描かれた草津宿の御宿場印(滋賀県草津市・草津宿街道交流館)

 東海道の二つの起点と53の宿場町を巡り、名所などが描かれた印章を集める「東海道御宿場印プロジェクト」が、街道沿いの各都府県で展開されている。終点の三条大橋(京都市)の印章が4月に完成し、東海道五十三次が貫通した。京滋では6カ所で配布しており、関係者は大型連休を前に地元への観光客呼び込みに期待する。

 プロジェクトは御朱印や御城印の盛り上がりをヒントに、東京から京都までの各地の信用金庫が企画。地域活性化を目的に制作費用を負担し、それぞれの地元の観光協会に寄贈した。

 昨年10月に日本橋(東京都)から三島宿(静岡県)の区間でスタートし、4月には京滋エリアまで拡大。滋賀中央、湖東、京都、京都中央の4信金が参画し、拠点は土山宿(滋賀県甲賀市)▽水口宿(同)▽石部宿(滋賀県湖南市)▽草津宿(滋賀県草津市)▽大津宿(大津市)▽三条大橋-となる。

 御宿場印ははがきほどの大きさで、当時の宿場町の風景や宿場名が印字され、1枚300円。「御宿場印帳」(1冊3千円)とともに販売されている。

 草津市の草津宿街道交流館では「うばがもちや」などが描かれた浮世絵師歌川広重の風景画「名物立場」がモチーフの御宿場印が置かれている。担当者は「土日を中心に御宿場印を買い求めに来られる人も多い。これをきっかけに館内も見学してもらえれば」と話している。

 

© 株式会社京都新聞社