金価格、連日で最高更新 1グラム9680円、円安で

スイスの精錬所に並ぶ金の延べ棒=2019年7月(ロイター=共同)

 地金大手の田中貴金属工業(東京)が2日発表した金の店頭販売価格は1グラム当たり前日比31円高の9680円となり、国内の金小売価格の指標として過去最高を更新した。外国為替市場の円安ドル高傾向が背景にあり、前週末の4月29日以降ほぼ連日で最高価格の記録を更新している。

 金は世界各地で重要な資産となっており、価格は国際的にドル建てが一般的。足元の外国為替相場は円安ドル高傾向で、円安が進むほど国内で金は値上がりしやすい。

 この円安ドル高は、日銀が大規模な金融緩和を続ける一方で、米国は逆の金融引き締めを継続しているためだ。市場では円売りドル買いが優勢となっている。

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