「有田陶器市」開催中! Kikoレポ

サガン・ドリームスの高橋義希SROと松尾綺子=辻精磁社

 4月29日、有田町の降水確率は100%。今年の「第119回有田陶器市」の開幕日は大雨だった。

 私は前日に就任した「有田文化交流大使」として陶器市に参加。有田町を国内外に広く発信し、町の認知度とイメージの向上、多様なネットワークを形成した文化的な交流の促進、交流人口や関係人口の創出を図ることを目的に、町にゆかりがある人に委託されるもの。今回は私の他に、YouTubeでお見かけしたことがある人も多いであろうモチベーショナルスピーカーの山田千紘さんも就任。駅のホームから転落し右手と両足を切断した山田さんは、その経験をもとに自分らしく前向きに生きる姿を伝え続け、今年2月には松尾佳昭町長の紹介で有田中部小学校でも講演した。

 大雨により当日予定されていたパレードもなくなり、お客さんはどれほど来るだろうかと心配していた朝9時。その心配をよそに、大雨の早朝にもかかわらず多くのお客さんが来場。有田焼と有田町の皆さんのパワーを感じた。

 オープニングセレモニーで松尾町長は「(あいにくの雨だが)片手には傘、片手にはたくさんの有田焼を持って帰ってください」とあいさつし、お客さんも笑顔で応えていた。

 ブイログ(佐賀新聞YouTube公式アカウントで配信するビデオブログ)を撮っていると、後ろから写ろうとチャーミングにジャンプするお母さまが。どちらからか聞くと「兵庫!」、なんと兵庫県から足を運んだのだという。その他にもヨーロッパやアジアなど世界中から有田焼を求めて多くの人がやって来ている。さすがは世界に誇る有田焼である。

 そうこうしているとサガン・ドリームスのSRO(サガン・リレーションズ・オフィサー)の高橋義希さんとばったり合流! 高橋さんは有田陶器市は初めてとのことで、やはり人の多さに驚いていた。翌30日は雨も上がり、さらに多くの人で賑(にぎ)わった。

 この日は今右衛門窯、柿右衛門窯、香蘭社、辻精磁社などを回った。十四代今泉今右衛門さんの作品といえば「雪花墨はじき」や「プラチナ彩」が印象的だが、よく見ると白磁に模様があり、光に透かすと分かるほどの「見えない部分にどれほど力を注ぐかで作品全体の存在感が変わってくる」と十四代。非常に納得した。それは人間も同じであると思う。

 昨年は、陶器市限定の有田町観光大使兼2022有田陶器市特別大使として巡ったが、今年からは有田文化交流大使。個人的にもどんどん有田に魅了されているが、さらに日本や世界の人々に、有田の魅力を知ってもらえるよう努めたい。有田の皆さん、今後ともよろしくお願い致します!

 有田陶器市は今月5日まで。特に佐賀の皆さんもぜひお越しください! 私も晴れの日に改めてお買い物に行きます♪

「第119回有田陶器市」に、大雨の中、早朝から多くの人が来場。=有田町
サガン鳥栖の高橋義希SROと松尾綺子=辻精磁社
「SAGA2024国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会」のデモンストレーション競技になる「皿かぶり競争」の体験も。左から有田町の松尾佳昭町長、松尾綺子、サガン鳥栖の高橋義希SRO(写真=西浦福紗)
雨が降る中、有田陶器市のメーン通りのお店回りをするサガン鳥栖の高橋義希SRO(左)と松尾綺子=有田町(写真=西浦福紗)
オープニングセレモニーであいさつする松尾綺子=有田町の有田陶器市会場(写真=西浦福紗)
今右衛門窯の作品。
右から有田町の松尾佳昭町長、十四代今泉今右衛門さん、松尾綺子。=有田町
有田陶器市。今年はカラフルな作品が目立つ。=有田町

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