旧日本軍司令部に土砂流入 沖縄、首里城の地下調査で判明

旧日本軍第32軍司令部壕のボーリング調査=2022年11月、那覇市

 沖縄県は2日、2019年の火災で正殿などが焼失した首里城(那覇市)の地下に整備され、1945年の沖縄戦で軍事的中枢だった旧日本軍第32軍司令部壕の調査結果を公表した。坑道の大半が土砂で埋まっていることなどが分かった。重要な戦争遺跡として今後、保存や公開に向けた検討を進める。

 司令部は、中心部のトンネルから5本の坑道がのびる構造になっている。22年度調査は、主要部に近い第1坑道の位置や状態把握を目的に、ボーリング調査を実施。内部はスロープ状になっており、粘土質の土砂で埋まっていた。

 第2、3坑道は雨水がたまることも判明、一般公開するには排水設備を設ける必要があるという。

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