女性検事任官ほぼ半数、過去最高 「憂いなく飛び込めた」

52期の東京地検公判部の赤羽史子副部長

 新任の司法修習75期の女性検事が男性とほぼ同数になり、過去最高の割合に達している。任官者がほとんど男性だった時代もあったが、今や職場のイメージは一変。ロールモデル(理想像)となる女性たちの姿を目の当たりにし、若手からは「何の憂いもなく、この世界に飛び込めた」との声が聞かれる。

 「隔世の感がある。今は見渡せば女性もいれば男性もいて、景色は大きく変わった」。1月に女性で初めて検察ナンバー2の東京高検検事長に着任した畝本直美氏(60)は記者会見でこう述べた。畝本氏は40期で任官は1988年。41人の同期のうち女性はわずか4人だったが、昨年12月に任官した75期は71人中35人に。東京地検特捜部も今春から過去最高の割合だという。

 2000年に任官した52期の東京地検公判部の赤羽史子副部長(49)は、司法修習の際に出会ったある女性検事に衝撃を受けた。「正義感が強く、優しく、厳しかった。すごくまぶしく、女性もこんなに輝いているんだと思った」

 検事の道を選び、東京地検や法務省などでキャリアを積んだ。

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