え、待って、それ詐欺グラフかも!?事実誤認を誘う詐欺グラフの典型的な5パターンを注意点を紹介

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みなさんは、”詐欺グラフ”という言葉をご存知でしょうか?

事実誤認を誘い、制作者の都合の良い印象を与えるために作られたグラフのことで、ウソグラフ、クソグラフなどと呼ばれることもあります。

TV番組やネット記事だけでなく、信頼性が高いといわれる新聞にも詐欺グラフは存在します。その存在やパターンについて認識しなければ印象操作にまんまと乗ってしまう可能性も否めません。

そこでこの記事では、詐欺グラフで頻出するパターンとその見分け方についてまとめました。紹介した5つのポイントを押さえてデータに対するリテラシーを高めましょう!

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パターン1:誤認を誘う二軸グラフ

単位の異なる2つのグラフをあたかも同じ尺度で測られているかのように並べるパターンです。例のように、規模の大きく異なる業界や企業、製品があたかも同規模であるかのような印象を与えるために使われることが多いです。 新聞のグラフに使われている例も報告されており、媒体に寄らず注意すべき詐欺グラフです。

パターン2:0から始まらない棒グラフ

棒グラフが0から始まっていないために実際以上に比較しているデータの差が大きく見えてしまうパターンです。数値の違いを面積で示すことでわかりやすくする棒グラフでは、起点は必ず0でなければなりません。その原則を破ると以下の例のようにグラフから受ける印象と実際の数値が大きく乖離してしまうことになります。

パターン3:比率・間隔が歪められているグラフ

円グラフの面積や折れ線グラフの軸の間隔が意図的に歪められているグラフです。面積や線分によって数値の差異をわかりやすくするというグラフの本質を根底から覆すグラフだといえます。グラフをみるときは必ず数値も確認してデータが正しく図形に反映されているかを確認してください。

パターン4:3Dにすることで手前を大きく見せているグラフ

3Dグラフの遠近感で手前の項目を大きく見せるパターンです。平面で表現することが可能なデータをあえて3Dで表現しているということは何か作為があると考えてしかるべきです。3Dのグラフが使われているデータは特に注意してチェックするという習慣を身に付けましょう。

パターン5:項目の分類が恣意的なグラフ

比較すべき項目を選定する段階で恣意的に粒度を変えてしまっているパターンです。例のように年齢層を意図的に偏らせて分類する場合や他社の商品のみ細かく分類することで自社商品の売上が一番多いように見せる場合などがあります。グラフの項目はいくらでも意図をもって設定できるため、公平な分け方がされているかについて最初に注意を払う必要があります。

終わりに

詐欺グラフのパターンと注意すべきポイントについて例を提示しつつ説明してきました。

残念ながら紹介したような詐欺グラフは今も巷にあふれています。しかし、一定のリテラシーを持てば見抜くのは難しいことではありません。 今後グラフを見る際は以下の5ポイントに注意を払ってみてください。

1. 複数のグラフがある場合、それぞれの単位はそろっているか 2. 棒グラフの起点は0になっているか 3. グラフの面積の比率や軸の間隔は歪められていないか 4. 数値と図形から受ける印象に乖離はないか 5. グラフの項目は公平な分類にしたがって設定されているか

いずれにせよ、グラフには何らかの項目を強調する意図があります。その前提を頭に入れて事実のみを抽出するのはデータ活用の基本といえるでしょう。

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