ラーゲリの過酷さ知って 抑留展示会に32mの絵巻物

シベリア抑留体験者が残したスケッチや手紙の展示会で掲示された2枚の手書き壁新聞=2日午後、東京都千代田区

 シベリア抑留体験者が残したスケッチや手紙の展示会が2日、東京都千代田区立九段生涯学習館のギャラリーで始まった。収容所(ラーゲリ)を描いた映画「ラーゲリより愛を込めて」の主人公・山本幡男さんの遺品や、抑留の日常を描いた32メートルの絵巻物の複製など貴重な資料が並び、収容所の過酷さを伝える。10日まで。

 島根県出身の山本さんは抑留中の1954年に死去。米国の総選挙や朝鮮戦争などのニュースを翻訳して手書きした52年11月の壁新聞2枚のほか、母や妻子に宛てたはがきも展示された。

 絵巻物は沢田精之助さんが晩年に書き上げ、2013年ごろに山形県村山市にある自宅の解体の際に見つかった。

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