【新日本】IWGP世界ヘビー級タイトルマッチ調印式!SANADA「勝って当たり前の状況」ヒロム「明日は夢を叶える日」

新日本プロレスは5月2日、翌日に福岡国際センターで開催する『レスリングどんたく2023』で行われるIWGP世界ヘビー級選手権の公開調印式を行い、ライブ配信もされた。

調印式には王者・SANADAとIWGPジュニアヘビー級王者のまま世界ヘビーのベルト奪取を狙う高橋ヒロムが出席。菅林直樹会長が立会人として出席。

先に挑戦者のヒロムが会場のファンに挨拶をすると「プロレスを知らない方もいらっしゃると思うので自己紹介からさせていただきます。改めまして新日本プロレス IWGPジュニアヘビー級チャンピオンの高橋ヒロムです。ぜひヒロムちゃんと呼んでください」と促した。

そして「新日本プロレスには 二つの階級があります。一つは100キロ以上のヘビー級、そしてもう一つが100キロ以下のジュニアヘビー級。そのジュニアヘビー級のチャンピオンが このオレ、高橋ヒロムです。そして明日の福岡国際センターで、階級の違うジュニアのこのオレがSANADA選手の持つ IWGP世界ヘビー級のベルトに挑戦します。

えー! 階級が違うのに戦うんですか? そうなんです、プロレスは戦うんですよ。階級が違っても戦うんです。それがプロレスの一つの醍醐味です。オレは中学1年生の頃から、ジュニア、ジュニアチャンピオンのまま、そしてジュニアのまま、ヘビー級のベルトを取ることがずっと夢でした。

中学の頃から思ってたんですよね。えっ? なんで階級が違うのに戦うんだろう。すごいな、面白いな。これがプロレスの面白さだ。そしてジュニアの人間が ヘビー級の人間を倒した時、凄く興奮したんですよ。それを今でも本当に覚えてます。その興奮を味わうために、俺はこう、プロレスをやってるって言ってもおかしくないです。

プロレスをやってる理由の一つでもあるんです。明日、その夢を叶える日です。ジュニアチャンピオンの高橋ヒロムが IWGP世界ヘビー級チャンピオンのSANADAさんに勝つ日です。SANADAさん、楽しみにしてます」と意気込みを語った。

そして、王者のSANADAは「第7代IWGP世界ヘビー級王者のSANADAです。皆さん SANAやんと呼んで頂けたら幸いです。昨日も会場でSANADAなのかSANAやんなのか、統一して頂かないとコールが聞きづらいという話になったので。ここにいる皆さんは是非『SANAやん』と呼んでください。この『どんたく』のツアーが始まる前、海外で2試合やってきて、休むことな『どんたく』ツアーが始まって。その途中、ヒロムさんはIWGPジュニアのタイトルマッチをやって、相当疲れてると思うので。そんな疲れてる相手に負けるわけがないっていうのが一つ。

あと、ヒロムさんはこのIWGP世界ヘビーのチャンピオンになったら凄いことですし、オレは勝って当たり前の状況なんで、そんな状況の相手に負けるわけがないっていうのも一つ。あとチャンピオンはジュニアだろうがヘビーだろうがいつでも戦う準備ができてるっていうことが一つ。ヒロムさん 楽しみにしてますよ」と述べた。

そして、SANADAへの質問として、ベルトを奪取してからトップ選手としての気持ち、前哨戦を振り返って一選手として高橋ヒロムについて聞かれると「まずあの、チャンピオンにはなったんですけども、本当の意味でチャンピオンにまだなりきれてないと思うので、一つずつ勝って実績を残していきたいなと思っております。あとヒロムさんに関してはジュニアで今一番勢いに乗っている人だと思いますし、世界で一番“ジュニアの顔”なような気がして、そんな人と闘えるのはすごく嬉しいです」

一方のヒロムはSANADAからの金丸の試合(27日広島)もあって「疲れてるんじゃないか」という指摘と「勝って当たり前」と言われたことに対しての問いに「これがね、誰もがヒロムちゃんもちょっと疲れてるんじゃない? と、そう思うと思うんですよ。まあね、(IWGP)世界ヘビー級のチャンピオンのSANADAさんもそういう風に言ってたんでね。ファンの皆さんもそう思ってると思うんですよ。

ただ、これがね、まったく疲れてないんですよね。これはもうね、自分でもビックリしちゃうんですよ。あっ、こんなに疲れてない? あっ、こんなにダメージが残ってない? あっ、不思議だなって思うんですよね。これを本当だと思うかウソだと思うかはSANADAさんにお任せします」そして”勝って当たり前”については「まあね、いいんじゃないですかね。そのぐらいの気持ちで来てくれないと困りますしね、ウン。いいと思いますよ。オレも負ける気はまったくしないんで勝つ想像しかできないんでね、ハイ。今から楽しみで仕方ないですよ」と疲労がないことを語る。

そして、IWGPの歴史でジュニアの選手がヘビー級のベルトを持っていないことに「もし獲ることができたら、凄い快挙なんですよ。35年も歴史があるのにジュニアの人間がまだ一度もヘビー級のベルトを獲ったことがないんですよ。それをこのヒロムちゃん、やろうとしている。これはね、みなさん。明日見れるものは普通に見れることじゃないんですよ。

まず挑戦すること自体が普通じゃないんですよ。その上、オレがベルトを取った時はもうこれはこれは本当に大爆発することでしょう。凄いことなんです。これはオレの夢であり、この夢は本当に凄い夢だと思ってます。明日はその夢を、ただ思いっきり叶えにいく、それだけです」

ヒロムは歴史に名前を残すことを達成するために一番必要なものは何か?という質問には「すっごい難しい質問ですね。すっごい難しい質問ですよ。それは前もって言われておきたかった質問。それぐらい難しいですね。でも、それがわかったらもうすでにオレ、獲ってると思うんですよね。それを、それが何なのか、俺にはわからないです。正直にわからないって言いますよ

ただ、オレは別に運動神経がいいわけでなければ、身長もない、別に力もなんかそんな人並み外れてあるわけではなければ、本当にね、本当に人に勝るものがオレはないんですよ。ただ! 諦めない。ずっと夢を追ってきた。それだけは誰にも負けない自信はあります。

意地だとかそういうものだけは、SANADAさんに負けてないんじゃないかなと、そう思ってます。だからオレにはそれしかないですけどね」

また、3月まで同じユニット”L・I・J”で共に戦っていたが、チャンピオンになったSANADAの印象について「本当に、昨日もコメントで言った通りL・I・Jにいた時、あの、俺SANADAさんとそんなにしゃべってないんですよね。しゃべってもこう、なんというか会話が成り立たないというか、何か「こうこうですよね?」って言っても、「アッ、アッ、アッ」みたいなね、ちょっと「アッ」って言われて、終わっちゃうぐらいの関係性しかなかったんですよね。

でも、なんかしゃべらなくてもお互い伝わってるというか、試合でタッグを組めば自然とこ連携ができるみたいな、そんな関係ではあったと思うんですよ。んで、まあ“Just 5 Guys”に入って、いろいろとこうやってね、しゃべるようになったSANADAさんを見ても、「やっぱりSANADAさんってよくわかんねえな」と思って。何を考えててどこまで真実なんだろうと。どこまで言ってることが本当に思ってることなのかなーと。いろいろ考えちゃうとね、これますますSANADAさんって何なんだろうと思っちゃうんで。わかんなくなっちゃうんですよね。だからつまりね。『わからない』」としつつ、世界ヘビー級チャンピオンになった印象については「まあ印象といってもね。まだ1シリーズですよ。まだ始まったばっかですし。ま、このままだとSANADAさんは本当に“チャンピオンになっただけ”で終わってしまうんじゃないかなと。チャンピオンになっただけのSANADAさんで明日を迎えてしまうんじゃないかなと。そう思ってます」と述べた。

一方のSANADAはヒロムの印象について「5、6年ぐらい同じユニットでいたんですけども、たぶんトータル5分くらいしかしゃべってないですよね。気持ちの強さはすごいリスペクトしてて、そこでチャンピオンになったんだなーってのは改めて実感しています。ただ、ヒロムさんの夢を叶えるために協力するつもりは一切ないので。明日は現実を味わってもらいます」

最後にヒロムは朗報として明日のタイトルマッチにL・I・Jのメンバーがセコンドにつくことを明かすと会場から拍手が起こった。

果たして、ヒロムの夢が実現するのか、それともSANADAが初防衛となるのか、注目の『レスリングどんたく2023』は明日18時に試合開始となっている。

レスリングどんたく 2023
日時:2023年5月3日(水・祝) 16:30開場 18:00開始
会場:福岡・福岡国際センター

第9試合 60分1本勝負
IWGP 世界ヘビー級選手権試合
<第7代チャンピオン>
SANADA
vs
<チャレンジャー>
高橋 ヒロム
※SANADAの初防衛戦

〈写真提供:新日本プロレス〉

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