大ちゃんは「太陽のような存在」 サッカー青山 親友高橋の決断応援

青山敏弘(C)2023 S.FC

 世界を魅了した「氷上のアーティスト」が2度目の現役生活に終止符を打った。2日、東京都内で引退会見に臨んだフィギュアスケートの高橋大輔(37)。冬季五輪に3大会連続で出場し、2010年バンクーバー大会は日本男子初の銅メダルを獲得した。類いまれな表現力を武器に数々の国際舞台で日本勢最高成績を塗り替え、男子のフィギュア人気を高めた功労者だ。

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 「大ちゃんが前を走っていたから、僕も頑張れた。『ありがとう』と『お疲れさま』を伝えたい」。高橋と幼なじみで、サッカー元日本代表MFの青山敏弘(37)=J1広島=は第一線を退く親友をねぎらった。

 2人は倉敷市の連島保育園から連島中までの同級生。「輪の中心にいつもいて愛されていた。みんなが応援したくなり、関わった人を元気にしてくれる太陽のような存在だった」。数々の偉業を成し遂げていく高橋の背中は「とてもまぶしく、励みになった。彼がいなければ僕自身ワールドカップの舞台までたどり着けなかったと思う」と振り返る。

 競技は違えど、ともに国内外のトップレベルで戦ってきた“同志”。プロ20年目を迎えた青山は「僕が現役を続ける理由の一つが大ちゃんだった。寂しい気持ちはあるが、決断を応援したいし、僕自身も格好良く選手生活を終えられるよう力を尽くしたい」と決意を新たにした。

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