国境地帯に米兵1500人派遣 移民制限が失効、流入に備え

メキシコ側から川を渡って来る移民を、馬に乗って阻止する米国境警備隊員ら=2021年9月、米テキサス州(AP=共同)

 【ワシントン共同】米国防総省は2日、南西部のメキシコ国境地帯に米兵1500人を追加派遣すると発表した。新型コロナウイルス対策を名目とした移民流入制限措置が11日に失効するため、不法移民が殺到する事態に備える。国境地帯には既に2500人の州兵が配置されており、追加派遣の米兵は早ければ10日に到着する。

 追加派遣は国土安全保障省が要請した。派遣期間は90日で、地上での監視やデータ入力など税関・国境警備局の取り組みを支援する。

 移民制限措置は「タイトル42」と呼ばれ、トランプ前政権が2020年3月に導入。新型コロナ対策を理由に、亡命申請の審査を経ずに移民希望者を即時送還できる。

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