遊び半分で…野良猫に手製の「吹き矢」放つ 容疑の64歳男を逮捕 過去に警察が注意も…自宅には数十本の矢

胴体に矢のようなものが刺さった野良猫(提供写真)

 猫の背中に吹き矢を命中させたとして、埼玉県警生活経済課と熊谷署は2日、動物愛護法違反の疑いで、熊谷市柿沼、無職の男(64)を逮捕した。

 逮捕容疑は4月28日~翌29日午後5時40分ごろの間、熊谷市内の熊谷荒川緑地内で、猫1匹に吹き筒を利用して矢を放ち、背中に命中させて外傷を負わせた疑い。調べに対し容疑を認め「自分で作った吹き矢で猫を射った。軽い気持ちで、遊び半分でやっていた」と供述しているという。

 生活経済課によると、男が昨夏に事件現場付近の河川敷で自身が持ち込んだ段ボールを的に吹き矢を放ち県警に注意された経緯があったことから、今回の事件の発覚後、任意同行を求めたところ、犯行を自認。発生現場の周辺から矢を数本押収したことなどから関与を特定した。

 矢と筒は共に鉄製。矢は長さ約20センチ、直径2ミリの棒の先端をやすりなどで削り、とがらせていた。矢が刺さったのは野良猫で保護された後に市内の動物病院で体から矢を抜く手術を受けた。5日ほどで回復できる見込みという。

 県警は男宅からも数十本の矢と約1メートルの筒数本を押収した。現時点で他に被害に遭った猫はいないとみられ、男がこの野良猫を狙った詳しい経緯などを調べる。

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