八十八夜に「うれしの茶」の豊作祈願 豊玉姫神社で献茶祭

新茶が入ったつぼを奉納するうれしの茶活性化委員会の山口満夫会長(左)=嬉野市嬉野町の豊玉姫神社

 一番茶の収穫が最盛期を迎える八十八夜の2日、新茶を奉納する献茶祭が、嬉野市嬉野町の豊玉姫神社で開かれた。市内の茶業関係者が出席し、「うれしの茶」の豊作と茶業振興を願った。

 生産者や茶商らでつくる「うれしの茶活性化委員会」の主催。神事の後、山口満夫会長(68)らが一番茶を神前に捧げ、祈願した。嬉野市はうれしの茶の主要産地で、昨年の全国品評会では、優れた茶を生産した産地に贈られる産地賞を釜炒り茶部門で4年連続受賞。蒸し製玉緑茶部門では長崎県東彼杵町に次ぐ2位だった。

 山口会長は「今季は天候に恵まれ、近年にない品質のお茶が生産されている。品評会では蒸し製玉緑茶で日本一を奪還したい」と期待を込め、「新型コロナが明ければ、訪日客にもおいしいお茶を積極的に売り込んでいきたい」と話した。

 佐賀、長崎両県で生産される「うれしの茶」は本年度、例年並みの取扱量1050トン、販売額15億円を見込んでいる。(山口源貴)

© 株式会社佐賀新聞社