言論封じる暴力、許さない 朝日新聞阪神支局、襲撃36年

朝日新聞阪神支局に飾られた小尻知博記者の遺影の前で、手を合わせる男性=3日午前、兵庫県西宮市

 1987年に朝日新聞阪神支局(兵庫県西宮市)で記者2人が散弾銃で殺傷された事件から3日で36年となり、亡くなった小尻知博記者=当時(29)=の遺影を掲げた祭壇が支局内に設けられた。追悼に訪れた人たちは昨年の安倍晋三元首相銃撃事件などを踏まえ「言論を暴力で封じ込めるのは許されない」との思いを新たにした。

 記者志望という大阪市の大学生は「小尻記者の思いを受け継いで、意見を自由に言い合える社会をつくっていきたい」と語った。

 大阪府吹田市の男性は、昨年7月の安倍元首相銃撃事件や今年4月の岸田文雄首相襲撃事件に触れ「言論を暴力で封殺することを肯定する流れができるのが怖い」と述べた。

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