北海道新幹線トンネル試験で虚偽 熊谷組JV、コンクリ品質

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は3日までに、北海道新幹線の札幌延伸に向けたトンネル工事で、ゼネコンの熊谷組などでつくる共同企業体(JV)がコンクリートの品質管理試験で虚偽の報告をしていたと発表した。必要な手順を踏まずに試験したのに「適切に実施した」と報告していたといい、同機構はトンネルの品質や、工程への影響を調査している。

 熊谷組は「事態の重大さを痛感し、再発防止策を講じる」とのコメントを発表した。

 鉄道・運輸機構によると、同JVは昨年10月以降、コンクリートを打ち込む前と、打設開始後も50立方メートルごとに水分量を測る試験を、実際には開始前の1回しかしていなかった。

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