まるでアマチュア? シャウフェレのキャディバッグに意外な練習器具

気づいたときに矯正グリップで球を打つ(撮影/服部謙二郎)

◇米国男子◇ウェルズファーゴ選手権 事前(2日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7538yd(パー71)

高額賞金のかかる今季の昇格試合に指定された「ウェルズファーゴ選手権」には、世界のトップランカーが集結。世界ランキング5位のザンダー・シャウフェレもその一人で、「マスターズ」を含めて直近4試合はすべてトップ10に入るなど好調を維持している。

矯正グリップは日本でも1000円前後で買える(撮影/服部謙二郎)

練習グリーンで彼のクラブの写真を撮っていたら、キャディバッグに面白い練習器具を見つけた。なんと、矯正グリップを装着したアイアン。

この矯正グリップは日本でも手に入るので、見たことがある方も多いだろう。どちらかというとアマチュアがグリップを覚えるために使うイメージが強く、かくいう筆者(アベレージゴルファー)も、これでよく練習したものだった。世界トップ5の選手が本当にこんな矯正グリップで練習するの? いったいどんな使い方をしているのか気になるので直撃してみた。

矯正グリップはキャロウェイに組み立ててもらった(撮影/服部謙二郎)

「グリップのリマインドでやっているんだ。グリップはスイングのベースであって、そこが決まらないと上手くクラブを上げられないからね。グリップがズレるとスイングのバランスも悪くなってくる。試合を重ねていくとどうしてもグリップがズレやすいからね」とシャウフェレ。

グリップの差し方はややウィークに(撮影/服部謙二郎)

そもそも彼のグリップは「ちょっとウィーク」(シャウフェレ)で、確かにその矯正グリップを見ると、ややウィークに差さっているのが分かる。「(調子が)悪くなってくると、だんだんストロングになりやすい。そんなときにこの矯正グリップつきのアイアンを打って、キャリブレート(補正)しているんだ」。アマチュアの人も多く使っていますが…という問いには、「こんなにいい練習器具は他にないよね。みんな使うのもわかるな」と苦笑い。やはりどんなレベルになっても基本は大事なのね。

キャロウェイTCBアイアン7番に矯正グリップ装着(撮影/服部謙二郎)

そもそも、このクラブに気づいたのは7Iがバッグに2本入っていたからだった。矯正グリップをつけた方のヘッドには鉛がべったり貼ってある。矯正用のグリップが重いため(80g)、バランスを出すためにヘッドに重さを付けているのだと思われる。

何でも、スコッティ・シェフラーもこの矯正グリップを使っているというから、世界トップ5のうち二人が使っていることになる。1000円前後で買えるし、こりゃ試す価値十分アリじゃない?(ノースカロライナ州シャーロット/服部謙二郎)

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