小遣いコツコツ「クロウサギの命を守って」 奄美の姉弟が立ち上がった 手製の貯金箱ごと市に贈る

貯金箱を贈り、感謝状をもらう幸凛さん(右)と駿君=奄美市役所

 鹿児島県奄美市名瀬の金久中学校1年の幸凛さんと名瀬小学校3年の駿君の姉弟は、国指定特別天然記念物アマミノクロウサギを守ってほしいと、小遣いや手伝いのご褒美などをためた手製のクロウサギ型貯金箱をそれぞれ市に寄付をした。

 2人は昨年、夏休みの課題で貯金箱を作った。クロウサギの交通事故死が問題になっていると知り、少しでも減らしたいと考えて貯金箱ごと贈ることにした。

 貯金箱は長さ20センチ、幅10センチ、高さ15センチ。持ち手と鼻を取り除いたじょうろを紙粘土で包み、黒やピンク色の画用紙などを貼った。緑のフェルトや造花で山と森を表現した板に載せた。

 贈呈式が市役所で4月27日あった。凛さんと駿君は「クロウサギの命を救うために使ってください」と述べ、安田壮平市長に貯金箱を手渡した。安田市長から「クロウサギや自然を大事にしたいという思いをしっかり受け止める」と感謝された。

【アップ画像】幸凛さんが作ったアマミノクロウサギをかたどった貯金箱=奄美市役所

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