特攻戦死1036人、知覧で追悼 4年ぶりコロナ対策制限なし

知覧特攻平和観音堂前で営まれた、旧日本陸軍特攻隊員の慰霊祭で黙とうする参列者=3日午後、鹿児島県南九州市

 太平洋戦争末期の沖縄戦で亡くなった旧日本陸軍特攻隊員の慰霊祭が3日、鹿児島県南九州市の知覧特攻平和観音堂前で営まれ、参列した遺族ら約500人が、戦死した隊員1036人を追悼し平和への祈りをささげた。新型コロナウイルス対策の制限をなくし、従来通りの開催は4年ぶり。

 特攻機は主に九州・沖縄や台湾から出撃し、知覧基地からは最多の439人が死亡した。

 18歳で亡くなった橋之口勇少尉の弟信男さん(87)が遺族代表のあいさつ文を寄せ、勇さんの飛行学校同期が戦後、「いざ最期という場面に、どんな思いで操縦かんを握ったのだろうか」と語ったことを明かした。

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