2億5千万人が深刻な飢餓 過去最多、国連調査

アフガニスタン・カブールの病院で、栄養失調の治療を受ける入院中の子ども=2022年6月(共同)

 【ジュネーブ共同】国連食糧農業機関(FAO)と世界食糧計画(WFP)などは3日、紛争や自然災害で深刻な食料不足に陥った人々の数を示す「急性飢餓人口」が、調査対象となった58カ国・地域で2022年に2億5800万人に上ったと発表した。ロシアのウクライナ侵攻による食料価格の上昇も影響し、21年の1億9300万人から大幅に増加、過去最多となった。

 急性飢餓人口の発生要因のうち最も大きかったのは紛争で、全体の45%に相当する1億1710万人が影響を受けた。次いで経済状況の悪化により8390万人が、自然災害で5680万人がそれぞれ食料危機に直面した。

 国別ではコンゴ(旧ザイール)が最も多い2640万人で、次いでエチオピアが2360万人。アフガニスタン、ナイジェリア、イエメンと続き、これら上位5カ国で全体の約4割を占める。

イエメン・サヌアで食料品の支援を受ける子どもら=2021年6月(ゲッティ=共同)

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