ロシア、穀物合意停止で揺さぶり ウクライナ側は「恐喝に屈せず」

ウクライナ南部オデッサ州に集積され、輸出用トラックの荷台に積み込まれる穀物=2日(共同)

 【オデッサ共同】世界有数の穀物生産国ウクライナで収穫期が迫る中、ロシアは黒海を通じた穀物輸出合意の停止をちらつかせ揺さぶりをかけている。ウクライナ軍南部作戦司令部のフメニュク報道官は3日までの共同通信の取材に「恐喝に屈してはならない」と強調した。今春は豊作が見込まれ、穀物会社幹部は「輸出ができなければ倉庫が足りなくなる」と不安を口にした。

 ロシアが実効支配するクリミア半島セバストポリでは4月29日に石油備蓄施設の火災が発生。フメニュク氏は今月2日の取材で攻撃が「敵を消耗させた」と述べ、ウクライナの関与を強く示唆した。

共同通信の取材に応じるウクライナ軍南部作戦司令部のフメニュク報道官=2日、ウクライナ南部オデッサ(共同)

© 一般社団法人共同通信社