虹を横一直線にしたような光の帯が浮かぶ気象現象「環水平アーク」が3日、岡山県内で観測された。津山市では、畑淑子さん(67)=同市=が自宅の庭先から写真に収めた。
岡山天文博物館(浅口市鴨方町本庄)によると、太陽光が上空の氷の粒(氷晶)で屈折することで起こる。雲が薄い▽太陽が高い位置にある▽上空の気温が低い―といった条件が必要で、春から初夏にかけて見られやすいという。
畑さんは正午前、南南西の空にうっすらと漂う虹色の帯を発見。「環水平アークでは」と思い、はっきり見えるまで待ってスマートフォンを向けた。
同博物館は「今回のようにはっきり見えるケースは珍しい」とし、畑さんは「肉眼で見たのは初めて。弧を描く虹とはひと味違う美しさに驚いた」と喜んだ。