アルツハイマー病薬に効果 米イーライリリー、申請へ

 【ワシントン共同】米製薬大手イーライリリーは3日、開発中のアルツハイマー病治療薬ドナネマブの臨床試験で、比較的症状が軽い患者の認知機能が低下していくのを防ぐ効果が示せたと発表した。米国では6月までに、日本でも年内に承認申請する。

 ドナネマブは、脳内に蓄積し病気の原因となる有害なタンパク質「アミロイドベータ」に結合し除去する抗体を基にした点滴薬。

 臨床試験は、認知症の前段階から軽い症状が出た人までを対象とした。1182人のデータを解析し、ドナネマブを投与した人は薬効のない偽の薬を投与した人に比べ、認知機能や日常生活を送る能力の低下が1年半後の時点で35%抑えられたという。

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