米、金利0.25%引き上げ 物価抑制優先、打ち止め示唆

資料  米ワシントンにあるFRB本部=2022年2月

 【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は3日、金融政策を協議する連邦公開市場委員会(FOMC)で、主要政策金利を0.25%引き上げることを決めた。1日にファースト・リパブリック銀行が破綻したばかりで金融システム不安が高まっているが、インフレ抑制を優先する姿勢を維持した。

 パウエル議長は会合後の記者会見で「もはや追加的な金融引き締めを見込むとは言っていない」と述べ、利上げ打ち止めの可能性を示唆。声明でも、前回盛り込まれた「追加的な引き締めが適切」との文言を削除した。

 一方で「物価上昇率はそれほど早くは下がらない」との見通しも示し、早期利下げを否定。市場の緩和期待をけん制した。

 パウエル氏は「銀行部門の状況はおおむね改善し、銀行システムは良好で強固だ」と改めて指摘した。相次ぐ銀行破綻に対し「私たちが間違えたことを全面的に認める」と監督の不備を反省し、規制強化に取り組む考えを示した。

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