熊谷組、北海道新幹線工事で試験結果を虚偽報告

熊谷組は、北海道新幹線羊蹄トンネル(有島)の工事で虚偽報告を行っていたと発表した。

コンクリート1立方メートルに含まれる水量を測定するコンクリートの単位水量試験では、コンクリートの打設前に1回、打設開始後は50立方メートルごとに試験するところ、実際に試験したのは打設前の1回のみで、所定の頻度で試験を実施したと報告していた。固まる前のコンクリートの柔らかさを測定するスランプ試験では、トンネルのブロックごとに3か所で試験するところ、実際に試験したのは1か所で、所定の箇所数で試験を実施したと報告していた。

試験を担当する生コンプラント試験室の試験員が手薄で所定の打設数量時の試験に来られないことがあり、その際に試験2回分を1度の試験で済ませたことが起点となり、今回事態が判明するまで続いたとしている。

工事は鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が発注し、熊谷・不動テトラ・宮坂・橋本川島JVが施工していた。熊谷組ではコンクリートの強度の調査を進めているとしている。

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