海ごみ処理 対馬を先進事例に 西村環境相「しっかりサポート」

壱岐対馬国定公園の拡張などについて比田勝市長(左から2人目)らと意見を交わした西村氏(右)=対馬市、ツシマヤマネコ野生順化ステーション

 西村明宏環境相は3日、長崎県対馬市で深刻化している漂着ごみの現場や、漂着ごみの再資源化の取り組みを視察し「海洋プラスチックごみの処理に関し、全国的な先進事例となるよう、環境省としてしっかりサポートしたい」と述べた。
 壱岐対馬国定公園の視察のため来県し、2日は壱岐市を訪問。3日は対馬市の対馬クリーンセンター中部中継所で漂着ごみを燃料化する取り組みや、西岸に流れ着いた漂着ごみの現場などを視察した。
 国天然記念物ツシマヤマネコの野生復帰を目指す施設も見学。大石賢吾知事や比田勝尚喜市長らと面会し、対馬の自然環境について説明を受けたほか、同国定公園の拡張に向けて意見を交わした。
 面会後、西村氏は「(対馬市には)再資源化の取り組みを全国に広げるフロントランナーになってほしい」と期待。「自然環境に貴重なものを有している。環境を守り、活用して地域を活性化することが大事だ」と話した。
 同市で議論されている、高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定を巡る問題について「今回はその件に関して(知事や市長と)話はなかった」とした。

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