事故再現 怖さ疑似体験/田子中で自転車安全教室

車と自転車の事故を再現するスタントを見る田子中の生徒ら(写真奥)

 全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)はこのほど、プロのスタントマンが事故場面を再現する「スケアード・ストレイト」の手法を用いた自転車安全教室を青森県田子町の田子中学校で開いた。県警共催。約80人の生徒たちは、自らの自転車運転時と照らし合わせ、どのような場面で事故が起きるかや、事故発生時にどんな違反をしたかを疑似体験し、交通安全意識を新たにした。

 スケアード・ストレイトは、恐怖を直視するという意味で、今年は県内4中学校で実施予定。田子中ではスーパー・ドライバーズ(東京)のメンバーが交通事故の瞬間を再現した。

 同メンバーは、手放し、蛇行、並走、よそ見、ヘッドホンをして音楽を聴きながらや、携帯電話をかけながらの自転車運転などにより、どのような事故が発生するか、笑いを交えて再現。また、走ってきた車にはねられボンネットに乗り上げたり、交差点で大型車の内輪差に巻き込まれたりと、迫力の演技を見せ、生徒たちは息をのみながらも目をそらさず見入った。

 生徒会長の滝川健人さん(14)は、4月から自転車のヘルメット着用が努力義務となったことを踏まえ「事故の再現を目の前で見て怖いと思うと同時に、スタントマンはすごいなと実感した。これから自転車乗車時にはヘルメットを着けたい」と話した。

© 株式会社東奥日報社