JR大宮駅に新人気スポット誕生!GW中は特にチャンス ホームに「新幹線見学エリア」設置 客歓声、SNS反響

見学エリア内で新幹線と記念写真を撮る親子

 「鉄道のまち」大宮に誕生した新たなスポットが注目を集めている。JR大宮駅の新幹線ホームに昨年10月に設置された「新幹線見学エリア」。安全性を考えたJR東日本職員の発案で、エリアを分けるテープの内側には、鉄道好きの子ども「子鉄(こてつ)」たちがずらり。鉄道に詳しくない保護者でも分かりやすい「早見表」でいつ、どの車両がホームに入るか確認することができ、好評だ。発案者は「まずは生の新幹線を見て親しんで、いつか大宮駅から旅行を楽しんでほしい」と話す。

■発着少ないホーム

 大宮駅は東北、上越、山形、秋田、北陸新幹線の5路線が乗り入れる新幹線の主要駅。現在7種類の車両を見ることができる。新幹線は子どもにも人気が高く、JR東日本大宮営業統括センターの岩崎涼さん(32)は、以前から子どもたちがホームの端で新幹線を眺めていることに車体との接触の危険を感じていた。

 大宮駅の新幹線ホームは13~18番線。見学エリアが設置された15、16番線ホームは上下線のホームの間にあり、使用頻度が少なくホーム上は閑散としている。両隣のホームには次々と新幹線が発着する穴場だ。ベビーカーでも利用しやすいエレベーター近くに、ピンク色のテープで区切られたエリアを設置。子どもたちに人気の車両「はやぶさ(E5系)」「こまち(E6系)」号連結部正面だ。「安全のためできるだけエリアを使ってほしい」と、案内板やポスターで誘導している。

■回送や珍しい車両

 4月28日の午後3時ごろ、ゴールデンウイーク(GW)を前に見学エリアに初めて訪れた、さいたま市北区の主婦渡辺育美さん(40)と息子の誠久(まさひさ)ちゃん(1)。誠久ちゃんは図鑑で新幹線に興味を示したばかり。早速下りホームにグリーンの車体が輝く「E5系」が到着すると歓声を上げて手を振り、育美さんは喜ぶ息子と新幹線を写真に収めた。育美さんは、「普通のホームは見ていても邪魔かなと思ってしまう。安全に楽しめるのがいい」と話した。

■いつか大宮駅から

 岩崎さんのこだわりは短文投稿サイト「ツイッター」などの交流サイト(SNS)でも反響を呼んだ。岩崎さんは「『子どもが楽しんで過ごせた』『早見表を見ていると旅行に行きたくなる』といった声がもらえた」と笑顔。「新幹線が大好きなお子さまにぜひ来てもらって、生の新幹線に親しんでほしい。いつか乗るときはぜひ大宮駅から、いろいろな方面に旅行を楽しんでほしい」と期待した。

 見学エリアを利用するには新幹線の乗車券と特急券か、入場券(大人150円、子ども70円)が必要。GWなどの大型連休中は臨時列車が多く運行し、より多くの新幹線を見ることができる。

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